志度の家
古くから住んでいて近所付き合いも親しい人たちばかりの土地である。建物として閉じすぎず開きすぎない適当なプライベート感を出せるように考えるところから計画をはじめた。南面道路に近いところにややパブリックなイメージでLDKを配置し、寝室等プライベートな空間を奥まった北部にもってきた。施主は定年を迎え、これからの余生を楽しく過ごしてもらいたく、「生活を楽しめる家にしよう」と言うことで打合せをかさねた。 中央の中庭を挟むことで、寝室とLDKを遠くすぎず近すぎないちょうどいい距離感にできたと思う。開口部をすべて開くと内部と外部の境を感じない開放的な空間になる。昼夜や四季の時間的変化を常に感じられ、まさにそこでの生活を楽しめる家ができたのではないかと思う。
